いのちと健康センター(2020/09/01 No.151)

健康で働くために必要なこと

コロナ禍に加えて、記録的な豪雨、記録的な日照不足、記録的な暑さが続いています。
1月16日に国内初の感染者発生以来、4月7日に緊急事態宣言し、5月14日に緊急事態宣言を解除しました。
職場では4月15日からサテライトオフィス・テレワーク実施と時差出勤などコロナ対策が続き職場は些か疲れ気味の状況です。

一時的な対策から日常へ

自作飛沫防止地策をしている職場

職場でのコロナ対策は、とりあえずと、2週間からひと月程度の目安対策として、自前でビニール製の飛沫防止幕(写真)を設置したが幕は澱みと疲れが見えてきました。また、暑さ対策も必要になってきました。
飛沫防止幕はもともと、ひと月程度のつもりの対策で安全配慮をしっかりしたものではありません。
当局は、職場のとりあえずの対策から、全庁的に安全配慮されたクリアな視界で、しかも必要な高さを確保した飛沫防止の幕(壁)の設置を、予算もしっかりつけて改善する必要があります。

みんなと共有する

時差出勤やサテライトオフィス・テレワークと、みんなで相談して、共有することがむつかしい働き方になっています。協働し個人の責任を追及したコロナ以前の働き方から、職場全体で集まり一緒に大いに会話することを戒める働き方に変化しました。しかも、もしかしたら自分も感染者かもしれない不安の中での働き方になっています。
ILOは「職場での安全と健康のヒント」ビデオを作成し、職場で安全と健康のための適切な対策が取られることが、感染拡大を食い止めて、労働者や社会全体を守ることができるとしています。職場で高い衛生水準を守ることや個人保護具の無償提供、テレワーク中の孤独防止、迅速かつ効果的な行動のためには、あらゆるレベルにおける効率的な社会対話が必要不可欠としています。

コロナうつすかも

いつまでも続くコロナの不安とこれまでの数か月に溜め込んできたストレスに耐えられないでメンタル不調になってしまう時期が今です。
四六時中コロナ関連ニュースをチェックしてしまう人は要注意です。
「あなたは大丈夫?新型コロナうつの10個のチェック項目」で簡易チェックしてみましょう。
楽しかったことや感謝できること、映画鑑賞などで頭の切り替えをすることが効果的です。

コロナ禍の熱中症対策 9月になってもまだ「暑い」 間隔「2メートル以上」ならマスク不要

厚生労働省熱中症対策リーフレットより

7月末に梅雨明けしてから8月は連日の猛暑が続きました。梅雨が長く、体が暑さに慣れないうちにいきなりの猛暑で、その上にコロナ対策でマスク着用と、熱中症の危険が大です。熱中症は気づかないうちに重症化し、命にかかわる場合もあります。8月下旬も猛暑が続き、9月になっても高温予想です。例年以上のの警戒が必要です。
熱中症の原因は何といっても高温と多湿です。屋外では帽子や日傘で強い日差しを避け、室内では風通しをよくするなど、高温の環境に長時間いることは避けましょう。
厚生労働省は、屋外で人と十分な距離(少なくても2メートル以上)を確保できる場合はマスクを外そうと呼びかけています。心拍数や呼吸数、体感温度が上昇するなど体に負担がかかることがあるからです。マスクを着用する場合は強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめな水分補給を奨励しています。

つぶやき 農家の3大厄日に思う

夏の暑さが少し和らいでくる9月は、様々な秋冬野菜の種まきが始まる時期、中でもジャガイモや大根、白菜等の播種に適し、コロナ禍の今年もその時期を迎えます

「二百十日」は雑節のひとつ。立春から数えて210日目の日で、毎年9月1日頃にあたります。この頃は稲作にとっても重要な時期ですが、農作物に甚大な影響を与える台風に見舞われることも多い時期です。過去の経験から、農家にとっては油断のならないこの日を厄日として戒めるようになったようで、旧暦8月1日の「八朔(はっさく)」と「二百十日」、「二百二十日」を農家の三大厄日としています

9月1日には関東大震災(1923年)、室戸台風(1934年)、枕崎台風(1945年)、伊勢湾台風(1959年)と地震や台風など大きな災害があり、甚大な犠牲が出ています

9月1日といえば「防災の日」です。関東大震災にちなみ1960年に制定されました。最近は、毎年のように発生する豪雨災害、そして今年はコロナ災害が加わり、厄日や防災の日に関わりなく災害に見舞われています

強欲な新自由主義は、地球規模で乱開発して、温暖化や人間社会にコロナウィルスを呼び込むなど人類が地球に生息することさへ危うくしています。古来の「厄日」を、人の経験知を超えた新しい「厄日」への警鐘と受け取り、コロナ後の戒めにしたい。